■宇宙は膨張している
1916年にアインシュタインの一般相対性理論の方程式によって、他国の物理学者たちが「宇宙は膨張したり、収縮する」といった答えを導き出した。
翌年の1917年にアインシュタインが「宇宙論」を発表した。ひとつは、「宇宙全体は一様で等方的」、もうひとつは、「宇宙の大きさは時間に無関係で一定」であるといったものだ。
つまり、宇宙は静止した状態などありえないし、空間にある物質同士はそれぞれの重力によって引き合うことで、はじめはゆっくり収縮していき、だんだん加速度を増しながらどんどん収縮していくようになると導き出した。
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1914年、宇宙が膨張していることを発見した、ヴェスト・メルヴィン・スライファーが現れた。スライファーは天の川銀河の近くにある15個の渦巻銀河(アンドロメダ銀河等)から放出している、光のスペクトルを調べていると、吸収線が波長の長い方にシフトしていることに気づき、銀河は地球から秒速112キロメートルの猛スピードで遠ざかっていることを発見した。
しかしスライファーはこの観測後、大きな疑問があった。
なぜ、銀河は高速で動くのか?
なぜ、銀河は天の川銀河から遠ざかる方向に動いているのか?
結局これらの疑問は答えが見つからなかった。