松の樹木のためにとしたことが、結果として生態系までをも狂わせ、さまざまな生き物の生命を脅かしている!
明治以降に北米大陸から輸入された丸太の中に、松枯れを引き起こすマツノザイセンチュウというマツクイムシが含まれいた!?
その木材内に入り込むマツノザイセンチュウが、枯れたマツの中で育ったマツノマダラカミキリに運ばれて、他の健康なマツにダメージを与えてしまう。
日本中に広がる松枯れの進行を、マツノザイセンチュウの増殖の経緯をふまえ、わたしたちは何を優先するべきなのか。
危険な農薬を使う、松くい虫防除薬剤空中散布の現状を通して考えていく。
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松くい虫防除の農薬散布は、生態系の破壊をさらに引き起こしたに過ぎなかった!農薬散布は、税金の無駄遣いに過ぎなかったのか!
松が枯れ始めていると、あちこちでささやかれ始め、松くい虫防除のため農薬散布を始めてから、もう30年も経過している。
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アメリカでは、1962年にレイチェル・カーソンが「沈黙の春」(Silent Spring)の中で、農薬(主にDDTやBHCなどの有機塩素系殺虫剤)などの化学物質における生態系の破壊、健康被害を指摘し、また環境保護活動家の働きかけなどで、1960年代にアメリカ政府が推進していた政策である化学薬品による有害生物絶滅計画(農薬や殺虫剤の大量散布により農作物の被害となる害虫を絶滅させる)が中止になった。
それからアメリカでは、殺虫剤の空中散布は行われなくなった。
レイチェル・カーソンがこの本を執筆した経緯は、1958年、空中農薬散布によりたくさんの鳥が亡くなってしまったという知らせを、友人から手紙で受け取ったことからだったという。
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日本では、1972年にDDTやBHCは使用禁止になっている。
しかし、半世紀前のアメリカと同様、現在の日本は農薬や殺虫剤は無害もしくは、自然環境と人体にはほとんど影響ないと思っている。
農薬や殺虫剤は、虫を殺し、野鳥を殺し、小動物を殺し、魚を殺し、人体への健康被害が出ている事実を踏まえ、30年間も農薬を撒くことは、環境の観点から見ても、人体への影響から見ても得策とはいえない。
さらには、松くい虫防除、松枯れ対策のため農薬散布をし続けても、松枯れは止まらない。
そして、マツノマダラカミキリの天敵が少なくなり、被害が拡大しているという真実の声も上がってきている。
松くい虫による松枯れのサイクル
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松枯れの原因はマツノザイセンチュウだけではない!?
そんな中、松枯れの原因はマツノザイセンチュウだけではない、という声が最近上がり始めている。
マツノザイセンチュウも松枯れの原因の一つでもあるが、当然ながら松が枯れていく原因はこれだけではない。
いわゆる松枯れの原因には、生態系の変化や食物連鎖、公害、土壌汚染、酸性雨など、まだまだ解明されていない要素が数多くあり、それらが複合的に重なっている可能性があると言われている。
しかし、現状では松枯れの原因は、マツノザイセンチュウになっていて、他の原因解明には手付かずの場合が多い。
そして、松くい虫防除の農薬散布は膨大な費用がかかると言う。
松くい虫防除の農薬散布は、税金で行われているため、予算がなくなれば廃止されるところも多いという。
改善が見込めないまま、農薬散布で土壌汚染が行われ、生態系が崩れていき、山が弱ってしまうのを私たちは知らずに過ごしてしまっていたのだろうか。
さまざまな地域の市役所に電話で問い合わせをしてみると、「なぜ、そんなことを聞くのか?」と、とても珍しそうに聞かれる。
しかし、もっと早くに松枯れの真実、農薬散布の真実を知らせることができたならば、
もっと多くのことが、
もっと多くの人とアイデアを出し合い、
もっと多くの取り組みができ、
もっと多くの人が環境問題を考えるきっかけになったのではないだろうか。
わたしたちは今後、知らなかったではなく、真実を知るように努力しなければならないのではないだろうか。
EM菌が松枯れを救ってくれる!?松枯れ対策にEM菌!?
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実際は、元気な松の樹木はマツノザイセンチュウの被害を受けておらず、弱った松だけがマツノザイセンチュウの被害を受けているという。
木は、土の養分を食べて育っている。
そのため、土壌を浄化し、元気にしてあげることが大切だという。
それでは、そうした土壌を元気にする方法はどこにもないものなのか。
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実はもうすでに方法が見つかっている。
それが世界をも変えていけるEM菌による方法である。
これは、香川県善通寺のマツに試験的に行われた方法で、EMによる微生物により、土壌を元気にする方法は世界各国で広く行われている。
香川県善通寺のマツに行われた方法は、EM(Effective Microorganisms (エフェクティブ・マイクロオーガニズムス)という自然界に存在する、微生物による環境を改善する有用微生物群を利用する。
この技術は、環境と共存共栄できる持続可能な方法なのである。
EMは、沖縄の琉球大学農学部 比嘉照夫教授によって考案された方法で、25年前に農業用として開発され、化学肥料や無農薬・有機栽培に利用され、現在では環境浄化に効果があるとされさまざまな分野で自然と共生しながら力を発揮している。
試験的に香川県善通寺のマツノザイセンチュウによって弱ったマツに、農薬を使った松とEMを使った松とを比べたところ、農薬を使用したマツは枯れてしまったが、EMを使ったマツは回復したという。
やっぱり松枯れ対策の救世主になるのか!
弱った松
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元気な松
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もともと松枯れは弱ったマツに起こるのため、マツノザイセンチュウが原因とは言い切れない。
しかし、マツを土壌から元気にすることによって、山にもやさしく、動物達にも人間にもやさしく、マツの自然治癒力を高める方法は、持続可能なため何より大切だ。
EMによって地球の土壌が救われる日も、そう遠くはないのではないだろうか。
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松枯れによって何が起こるのか?
なぜ、マツを守らなくてはならないのか、他の木ではだめなのか?と疑問に持つ人も多い。
マツを守らなければならない要因としては、観光地の為や、日本の風景を守る為とか、土砂災害が起きない為などのようだ。
昔は、枝を集めて、お風呂を焚いたり、落ち葉を集めたり、山菜を取ったりしていたため、土壌がやせてしまってマツぐらいしか育たなかったという。
さらに地元の人に話を聞いてみると、
「松枯れはあるけど、この辺はマツだけではなく、他の木も育つからマツだけを特別に守らなくてもいいんだよ。マツだけを守る為に、莫大な費用を山に費やすことはできないよ。」と地元の山に詳しい人は言っていた。
赤松
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さらに、日本のマツには、アカマツやクロマツ、リュウキュウマツなど種類があり、クロマツ、リュウキュウマツはとても弱い品種で、アカマツが少し強い品種になる。
しかも、マツは環境の変化に敏感な為、松枯れを起こしているようだ。
最近では、松枯れの被害が警告されているにも関わらず、松が枯れた場所にまたマツを植えたりしているのが現状のようだ。
枯れた松
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生態系の変化や、生活環境の変化により、杉の木が山に増えたりすることも過去の歴史の中であったが、環境に順応していくように山も変化しているのに、過ぎないのかもしれない。
生存競争にマツがついていけなかっただけで、他の木に負けただけなのかもしれない。
枯れて亡くなってしまった松
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Photo by (c) H3 |
それを人間のエゴで、もともと弱い品種のマツを守る為だけに絶滅危惧種の魚や動物達を犠牲にし、人間の健康被害まで起こしてしまっていいのだろうか。
自然のバランスを崩さないように対策をしていくことが大切なのではないだろうか。
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長野県当事者は、松枯れの原因は日本においては、「マツ財線虫病」であるの一点張りで、他に同病を助長させる可能性のある原因があったとしても、同病以外に主原因として証明されたものはないと言い切っています。なら、そのデータを開示せよと迫りましたが、30年以上前にすでに証明されたことで、その後あらためて確かめるデータは必要ない(あえてデータを取ることはしてこなかった)とまで開き直っています。環境を農薬で汚染し、虫たちや小動物ばかりでなく、人間にも深刻な被害(化学物質に過敏な人々等)を及ぼしている現状を、見ようとも受け止めようともしない、役人、官僚と言われる人たちの体質は、利権と自身の保身にばかり関心が向いていて、県民・市民・国民や自然環境の事には、上から目線で、サボタージュ(不作為)を決め込んでいるようです。ここで読んだ内容(松枯れの原因)のほうが何倍も納得がいきます。 【現在取り組んでいる環境活動】 ヤマンバの会という自然と人間を始め生き物たちの共生を考え行動する、長野県上田市を拠点に活動している。 (2011/8/5 長野県 61歳 男性 加藤 千砂人 さんより) |
化学薬剤では自然の生態系は回復しません 自然の仕組みによる害虫対策が一番 【現在取り組んでいる環境活動】 薬剤不要の害虫対策で検索してください。水や環境を汚さない害虫対策の普及をしています。私の天然粉もきっとお役たちます。サンプルを贈りたいですね。 (2011/7/18 東京都 62歳 男性 ノ~ベルの粉 さんより) |
松くい虫駆除のために酸性化した土壌を改良するためマツの根元に炭を撒くという方法は知っていましたがEM菌も有効なんですね。農薬散布の中止が広まるといいです。 (2011/5/21 栃木県 女性 陽子 さんより) |
松くい虫駆除の方法が農薬散布以外にもあること、マツだけを守るために莫大な費用をかけて農薬散布を行うこと自体がナンセンスだということがよくわかりました。私自身、一般の方々が保養で訪れる山林に、松くい虫駆除のために健康を損なう農薬を毎年散布していることにとても疑問を感じておりました。 私の住んでいる自治体で管理している環境保安林内(観光林道あり)で行われている松くい虫駆除のための農薬散布を中止したいと考えております。 (2010/1/24 福島県 40歳 男性 ちょんちょこ さんより) |